新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、多くの国々及び民間レベルにおいて様々な感染防止策が採られておりますが、いずれも人々の間のコミュニケーションが不便になっています。そして、専利・商標の各種手続きにおいてもこれによる影響は免れません。
台湾知的財産局(以下、知財局という)は上記の状況を踏まえ、2020年5月4日付で新型コロナウイルス感染拡大に際し、最も重要な問題である「期間の徒過」につき、説明を行いました。その要旨を以下に示します。
一 法定期間について(優先権証明書の補完期間など)
(一) 法定期間を徒過した原因が、出願人自らが新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものである場合、専利法及び商標法の「天災又は自己の責めに帰すことのできない事由による場合は、原状の回復を請求することができる」とする規定により、関連する証明書を提出し、原状の回復を請求できると同時に、期間内に措置を採ることとなる。知財局によると「個別の具体的な事情を考慮し、柔軟に判断する」とのことです。
(二) 法定期間を徒過した原因が、出願人と代理人の間の連絡において新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものである場合も、同様に関連する証明書を提出し、原状の回復を請求できる。知財局によると「個別の具体的な事情を考慮し判断する」とのことです。
二 知財局の指定期間について(応答期間など)
(一) 指定期間を徒過した原因が、出願人自らが新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものである場合、知財局に処分を下される前に、関連する措置をとることができる。
出願人が新型コロナウイルス感染症の影響により、当局の指定期間の延長を望む場合、請求することができる。ただし、延長の必要性を説明し、証拠を提出する必要がある。
(三) 新型コロナウイルス感染症の影響により、指定期間を延長する場合の延長期間は、原則として一月である。もし関連する事実及び証拠があれば、例外として一月を超える延長も可能である。
なお、上記(二)についても、知財局は「個別の具体的な事情を考慮し、柔軟に判断する」とのことです。
ただし、以下の法定期間を徒過した場合は原状の回復を請求できません。
(一) 専利法第29条第4項に規定の法定期間(出願人が、故意でなく、専利出願と同時に優先権を主張していないとき、(略)、最先の優先日後十六月以内に、請求費用の納付と(略)補完をすることにより、優先権主張の回復を請求することができる。)
(二) 専利法に規定の証書代及び特許料納付期限に係るグレースピリオド
(三) 専利法に規定の第2年次以降の年金納付期限に係るグレースピリオド
(四) 商標法に規定の登録料納付期限に係るグレースピリオド