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「化粧品衛生安全管理法」が施行、化粧品規制に大変革

   台湾における、化粧品管理に関わる法規制である「化粧品衛生管理条例」は、大改正が行われ、新たに「化粧品衛生安全管理法」(2018年5月2日に公布)として、今月こと2019年7月1日に施行された。改正に伴い、業界側で必要な準備もあるため、一部の条文について準備期間が設けられた。このたびの新法につき、かなり注目すべき変革がいくつもあるため、下記のように案内する。

一、 化粧品の品目を増設

一般的によく知られている化粧品の他、シャンプー、ボディソープ、石鹸なども、旧条例の化粧品に含まれているが、新法により、さらに薬用成分が入っていない歯磨き粉と、マウスウォッシュも品目に増設された。この条項は、2020年7月1日施行予定である。

二、 製品情報登録システムをスタート(略稱、PIF制度)

化粧品の品質管理のため、欧州連合の関連法律を参考して、下記の製品情報登録制度を設けた。主務官庁である台湾衛生福利部(以下は、「衛福部」と称す)の別途に定めている化粧品の種類、またはある程度の規模である製造、輸入業者に対し、製品を市場に導入する前に、完備な製品情報データを用意し、WEB製品情報登録システムに登録を済ませておかなければいけないという規定が盛り込まれている。製品情報データの内訳には、製品の基本的な情報、安全性評価資料、製造工程、「化粧品優良製造規範」(以下は化粧品GMPと称す)に合致する宣誓及び、化粧品機能性テストの資料等がある。

三、 化粧品の品質を向上させる

旧条例時代でも、新法時代においても、化粧品製造所(包装、加工、分けて包装する等も含まれる)の構造設備は、衛福部が定めた基準に適合しなければならない。今回の法改正では、世界各国の化粧品管理通則及び世界的な立法の傾向に鑑み、化粧品の製造品質を確保するために、衛福部が別途に定めている種類の化粧品製造についても、「化粧品GMP」に適合しなければならないと明文規定されている。この他、監督のために、製造所に薬剤師または、化粧品専門技術者を配置しなければならないという規定が増設されている。

四、 承認登記制を廃止することを目指す

今回の法改正で、「薬用化粧品」(例えばカラー剤やパーマ剤)は「特定用途化粧品」と改められた。この「特定用途化粧品」の市販を開始する前に、予め管轄官庁に検査を申し込み、その承認登記を受けなければいけないと新法でも旧条例を踏襲して規定されているが、今日化粧品の管理について、世界的の多くは、市販前承認体制ではなく、市販後監督体制(post-market surveillance)を採っていることに鑑み、尚且つ前記のPIF制度及び及化粧品GMP制度の実施に合わせることを踏まえ、承認登記制は、5年後(2024年7月1日)以降に取りやめるという明記がなされた。

五、 表示すべき事項をさらに明確的に

旧条例時代に、製造業者、或いは輸入業者の氏名又は名称及び所在地を表示すべきであると規定されていたが、新法において、「製造業者、或いは輸入者の氏名又は名称、所在地及び電話番号、乃至輸入の原産地(国)」等を表示すべきであると規定されている。更に、化粧品製造所の名称及び所在地も、前記の製品情報登録システムの登録項目とされている。

なお、化粧品の成分につき、旧条例では、全て中国語で表記しなければならなかったのに対し、新法では英文の表記も可能になっている。
化粧品業界が新たな表示方法に切り替えるための準備期間が設けられ、2021年7月1日に施行される予定である。

六、 化粧品広告は事後規制へ転換

旧条例時代において、化粧品の広告規制は、「事前」の主務官庁承認制を採っていた。しかしながら2017年に、台湾で違憲審査を担う裁判機関である「司法院大法官」は、第744号憲法解釈文(中国語「釈字744号解釈」)をもって、事前規制を違憲であると判断したため、この度は解釈文に沿って改正された。しかも、台湾政府の統計データによると、「事前」の承認制をもって規制違反を防ごうとしてきたが、やはり違反事例は後を絶たず、思わしい効果が出なかった。したがって、今回の新法は、広告の「事後」規制及び取り締まりの強化への転換を図った。

さらに、広告の内容につき、旧条例にある「誇大広告の禁止」という規定以外に、「医薬品的な効能を表示・宣伝及び広告をしてはならない」という規定を増設した。その反則金限度額も、数万台湾元程度から、500万台湾元に引き上げられている(その代わりに刑事罰は撤廃)。

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