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より柔軟な特許実体審査繰り延べ制度が2026年1月1日から施行される

    2025年12月16日、台湾知的財産局(以下、「TIPO」)は、台湾の特許(發明專利)及び意匠(設計專利)に適用される実体審査繰り延べ制度の改正を発表した。

    この改正後の制度は、2026年1月1日から施行される。

    この度の改正は、出願人の権利化戦略にさらなる柔軟性をもたらすものであり、その要点は以下の通りである。

1. 政府規定料金不要

        今まで通り、審査繰り延べ請求にかかるTIPOへの手数料は不要である。

2. 審査繰り延べ請求期限の緩和

  • 特許: 3年以内→5年以内 (実体審査請求済みのものに限る)
  • 意匠: 1年以内→2年以内

※いずれも出願日から計算する

3. 繰り延べ期間の延長

        出願人は、審査を繰り延べする期間、すなわち審査再開日を指定する必要がある。

  • 特許:出願日から5年以内の任意の日付。
  • 意匠:出願日から2年以内の任意の日付。

    繰り延べ審査請求は取り下げが可能である。また、指定した審査再開日の変更も可能(一回のみ)。

 [審査繰り延べ請求の制限]

    柔軟性が高まったものの、審査繰り延べ請求は一定の制限を有する。

1. 1つの出願につき、1回のみ請求可能(1回目の審査意見通知書送達前)。

  • 特許出願:審査繰り延べ請求は、1回目の審査意見通知書が送達される前に行わなければならない。初審の段階において請求しなかった場合は、再審査段階での1回目の審査意見通知書が送達される前に請求しなければならない。

    また、参考までに、TIPOの統計資料によると、2024年度特許出願の1回目の審査意見通知書は、審査開始日から平均8.6ヶ月以内に送付されている。(意匠登録出願は平均5.6ヶ月)

  • 意匠登録出願:審査繰り延べ請求は、方式審査または実体審査の1回目の審査意見通知書が送達される前に行わなければならない。初審の段階において請求しなかった場合は、再審査段階において1回目の審査意見通知書が送達される前に請求しなければならない。

※ただし、上記の通り、審査繰り延べ請求は1つの出願につき、1回のみ請求が可能であるので、初審の段階で既に審査繰り延べ請求を行った場合、再審査段階での請求は不可となる。

2. PPH及びAEP制度との不適合

        既にPPHまたはAEPを請求している場合、審査繰り延べの請求は不可となる。

    この度の「特許及び意匠登録出願実体審査繰り延べ請求作業要点(發明及設計專利申請案申請延緩實體審査作業要點)」の改正により、出願人は審査繰り延べ制度を最大限に活用し、需要に合った出願戦略を策定することができると考えられる。

    改正後の制度が施行された後も、引き続きTIPOの審査実務が実際の事例においてどのように展開されるかに注目し、皆様に報告する所存である。

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