近頃、台湾において、EU(欧州連合)が他国製商品に課するアンチダンピング関税を避けるために、他国製商品に虚偽又は不実の原産地証明書を付する行為が発覚した。これにより、EUは台湾の業者と数多の商品に対し調査を開始した。また、米国が他国製商品に課する関税を避けるために他国製商品を台湾に輸送してから台湾製商品と偽り米国に輸出するような、貿易秩序及び台湾製商品の信頼性に悪影響をもたらす行為も存在しているようである。
上記の問題に対応すべく、台湾の行政院(内閣)は、「貿易法」(以下、同法という)の改正案を作成し、立法院(国会)の審議に付することとなった。そして、この改正案の主なポイントは下記のとおりである。
- 現行の条文では、虚偽又は不実の輸出入許可証、貿易用の許可書、又はその他の証明用書類の使用のみが禁止されているが、規制の対象をより明確にするために、今回の改正案では、虚偽又は不実の方式で貿易用の許可、証明用書類を申請すること、又はそれらの貿易用の許可、証明用書類を使用することが禁止の対象となっている。
- 民衆は、事実を明らかに陳述しること、又は証拠を添えることで主務官庁に対し、輸出入者による原産地の不実表記を摘発することができる。その場合、主管官庁は摘発者に褒賞を与えることができる。
また、原産地の不実表記等の違法行為を規制するための同法に規定される科料の上限は30万台湾ドル(日本円で約100万円)から300万台湾ドル(日本円で約1,000万円)へと加重されることになった。
この台湾製と偽る中国大陸製の製品を念頭に置くと思われる改正案は、今後立法院の審議と可決を経て始めて発効することとなる。