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バッグの外観が著作権により保護されるか

 バッグの外観が保護されているかどうかについて、これまで、商標を登録している場合や意匠権を取得している場合は、それぞれに該当する法律により保護されてきた。また、台湾には公平交易法(公正取引法)に「著しく公正を欠く行為」の規定があり、その規定から派生した「デッドコピー」を主張する権利者もいる。しかし近頃、バッグメーカーが商標を登録せず、バッグ外観の意匠権も取得しない状況で、その著作権が知的財産裁判所に認められるというめずらしい判例があった。

 フランス会社セリーヌ(CELINE)及びフランス会社ジバンシィ(GIVENCHY)が原告として訴訟を提起し、自社が生産した「Céline Luggageバッグデザイン」、「Givenchy Pandoraバッグデザイン」、「Givenchy Antigonaバッグデザイン」が2R社に盗作されたとし、その「美術著作」の著作権が侵害されたと主張し、前記バッグのデザインが公平交易法の「表徴」に属し、本件が「デッドコピー」に属すため、公平交易法に違反すると主張した。なお、2R社の責任者が以前マスメディアのインタビューを受けた際、自社商品の半分がブランド商品の復刻版であることを表明したため、各ブランド商品を計画的に複製し、盗作する悪意が明らかであると原告の2社が主張した。

盗作されたと主張する【Céline MINI LUGGAGE HANDBAG】
このバッグは消費者にスマイルバッグ、顔バッグと称され、その特徴として、バッグの持ち手及び両サイドの曲線及びチャックの位置の調整により、洗練された、おしゃれでかわいい笑顔を目立たせている。
CÉLINE公式サイトhttps://www.celine.com/en-de/celine-shop/shop-current-collection/handbags/

盗作であると主張された【2R微笑の星Smile牛皮笑臉包バッグ】
YAHOO!奇摩購物中心2R商城https://tw.buy.yahoo.com/gdsale/-4299741.html

【Givenchy Pandoraバッグデザイン】
このバッグのデザインポイントは、非対称の持ち手で箱型のバッグデザインである。
Givenchy公式サイトhttps://www.givenchy.com/apac/en/women/bags/givenchy-lines/pandora/

盗作を主張された2R社の【2R 羅馬別針ROME皺羊皮拉鍊單提包】
※この商品は既に販売されておらず、リンクが存在しない。

【Givenchy Antigona バッグデザイン】
このバッグのデザインポイントは、幾何学ポリゴンである。
Givenchy公式サイトhttps://www.givenchy.com/apac/en/women/bags/givenchy-lines/antigona/
 
【2R輕軟牛皮France法媛香頌貝蒂包】
YAHOO!奇摩購物中心2R商城https://tw.buy.yahoo.com/gdsale/-6154158.html

 被告2R社は、自社が生産したバッグに自社商標の「2R」商標、「RAY&RIVER」商標が標記されているため、原告の商品と混同誤認されないと主張した。なお、バッグにはその機能性及び快適性があるが、本件バッグには著作者の感情及び思想を表さないし、独創性もないとした。また、上記バッグは金型などの機械により製作された物であり、著作権法が保護する美術著作ではないと主張した。

 しかし、第一審の知的財産裁判所の見解は、大量生産であるかどうかということは、保護されるかどうかとは無関係であるとし、最高裁判所の判決を引用し、異なる表現手段を使用し、その表現手段が僅か少数ではなく、他人著作の複製や翻案でなければ、独創性及び著作権を有することを認めるとした。この基準により、「Céline Luggage バッグデザイン」の造形から創作者が表したいリラックス感、ユーモアが溢れる美感があり、「Givenchy Pandoraバッグデザイン」の造形から創作者が表したいおしゃれ感、現代感、控えめな美感があり、「Givenchy Antigona バッグデザイン」の造形からおしゃれ感、現代感、整然とする美感があり、その表現手段が既にある程度のオリジナリティーに達したとして、上記三バッグのデザインが著作権法により保護される美術著作であると判断した。そして、裁判所は、実質的に類似及び接触の可能性という著作権につき終始一貫の判断基準に従い、判決を下した。被告2R社がバッグの外観をデッドコピーし、偶然に類似の確率がほぼゼロに近く、明らかに故意の盗作であるため、被告2R社が著作権を侵害したと判決し、台湾元六百万元の賠償金を定めた。

 本件は、台湾知的財産裁判所が初めてバッグ外観のデザインが美術著作に属すとした判決であり、その高額の賠償金にも注目された。今後はこのように商標権や意匠権を取得していない業者が自社商品につき著作権を主張するのが増えるかもしれない。本件は一審判決であり、この見解が今後も上級審にも認められるか、もしくはただの極端の事例であるか、今後も見守っていかなければならない。

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