| 第一章 |
総則 |
| 第一条 |
商標権、証明標章権、団体標章権、団体商標権及び需要者の利益を保障し、市場の公正な競争を維持し、企業の健全な発展を促進するために、この法律を制定する。 |
| 第二条 |
商標権、証明標章権、団体標章権、団体商標権の登録を受けようとする者は、この法律による商標登録出願をしなければならない。 |
| 第三条 |
この法律の主務官庁は、経済部とする。商標業務は経済部により指定された主務官庁がこれを処理する。 |
| 第四条 |
外国人の属する国が、中華民国と共に商標を保護する国際条約に加盟していないとき、相互に商標を保護する条約、協定を締結していないとき、又は中華民国国民の商標登録出願を受理しないときは、その商登録標出願を不受理とすることができる。 |
| 第五条 |
商標の使用とは、取引1 を目的として、次に掲げる状況の一に該当し、かつ、関連需要者に商標として認識されるに足ることである。
一、商標を商品又はその包装容器に付すこと。
二、前号の商品を所持、陳列、販売、輸出又は輸入すること。
三、商標を役務の提供に係る物品に付すこと。
四、商標を商品又は役務に係る商業文書若しくは広告に用いること。
前項各号の状況は、デジタル映像・音声、電子メディア、インターネット又はその他の媒介物の方式によるものも同様とする。 |
| 第六条 |
商標登録出願及びその他の手続き事務は、商標代理人に委任して行うことができる。但し、中華民国内に住所又は営業所を有しないものは、商標代理人に委任しなければならない。
前項の代理人は、中華民国内に住所を有し、並びに下記に掲げる資格に該当する者に限る。
一、法に基づいて商標代理業務を執行することができる専門職従事者。
二、商標代理人。
前項第二号の商標代理人は、商標主務官庁の開催する商標専門能力認証試験に合格し、又は一定期間の商標審査業務に従事し、登録申請をし、毎年の在職者訓練を受講することで、商標代理業務を行うことができる。
前項の商標専門能力認証試験の開催、商標審査業務の一定期間、商標代理人登録の資格と提出すべき書類、在職者訓練の方法、時間数、商標代理業務執行の管理措置、業務執行停止の申請、登録廃止及びその他の遵守しなければならない事項に係る規定は、主務官庁がこれを定める。 |
| 第七条 |
二人以上が一商標を共有しようとするときは、全員の名義により出願しなければならない。その内の一人を代表者として選び、全共有者のために各出願手続を行い、関連文書を受取るものとする。
前項の代表者が選ばれない場合、商標主務官庁は願書の最初に記載された出願人を送達受取人とし、商標を共有する他の出願人に送達事項を通知しなければならない。 |
| 第八条 |
商標の出願及びその他の手続において、この法律に別段の定めがある場合を除き、法定期間を超過したとき、補正ができない不適法な手続であるとき、又は不適法な手続のため期間を指定して補正をするよう通知があったにもかかわらず期間内に補正をしないときは、不受理としなければならない。ただし、指定した期間内に手続ができなかった場合において、処分がなされる前に補正したときは、これを受理しなければならない。
出願人が天災又はその責めに帰することができない理由により期間内に手続ができないときは、その理由がなくなった日から三十日以内に書面にて理由を釈明し、商標主務官庁に対して原状回復を請求することができる。ただし、法定期間から一年を経過したときは、原状回復の請求をすることができない。
原状回復の請求をするときは、同時に、期間内にすべき行為を補完しなければならない。
前二項の規定は、第三十二条第三項に規定の期間を超過した場合には適用しない。 |
| 第九条 |
商標の出願及びその他の手続は、文書又は物品が商標主務官庁に送達された日を基準とする。郵送の場合は、差出地の消印に記載された日を基準とする。
消印に記載された日付が明瞭でない場合は、当事者が挙証した場合を除き、商標主務官庁に送達された日を基準とする。 |
| 第十条 |
処分書又はその他の文書を送達することができない場合は、商標公報にこれを公告し公報に掲載した後三十日を経過したときに送達したものとみなす。 |
| 第十一条 |
商標主務官庁は、公報を刊行し、登録商標及びその関連事項を掲載しなければならない。
前項の公報は電子方式によることができ、その実施日は商標主務官庁がこれを定める。 |
| 第十二条 |
商標主務官庁は、商標登録原簿及び商標代理人名簿を備えなければならない。商標登録原簿は、商標登録、商標権の移転及び法令に定める一切の事項を掲載し、商標代理人名簿は、商標代理人の登録及びその変更等の関連事項を掲載し、いずれも対外的にこれを公開する。
前項の商標登録原簿及び商標代理人名簿は、電子方式によることができる。 |
| 第十三条 |
商標の出願及びその他の手続きは、電子方式によることができる。商標主務官庁の文書送達も同様とする。
前項の電子方式の適用範囲、効力、作業手続き及びその他遵守事項に係る実施方法は、主務官庁がこれを定める。 |
| 第十四条 |
商標主務官庁は、商標登録の出願、異議申立て、無効審判及び取消審判の審査について、審査官を指定して審査させなければならない。
前項の審査官の資格は、法律によりこれを定める。 |
| 第十五条 |
商標主務官庁は、前条第一項に規定された審査について、書面による処分書を作成し、理由を記載して出願人(申立人、請求人)に送達しなければならない。
前項の処分書には、審査官が記名しなければならない。 |
| 第十六条 |
期間の計算において、第三十三条第一項、第七十五条第四項及び第百三条の規定を除き、その初日は算入しない。 |
| 第十七条 |
本章の商標に関する規定は、証明標章、団体標章、団体商標に準用する。 |
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| 第二章 |
商標 |
| 第一節 |
登録出願 |
| 第十八条 |
商標は、識別力を有する全ての標識を指し、文字、図形、記号、色彩、立体形状、動き、ホログラム、音等又はそれらの結合により構成される。
前項でいう識別力とは、商品又は役務の関連需要者が商品又は役務の出所を示すものと認識させるに足り、他人の商品又は役務と区別できるものである。 |
| 第十九条 |
商標登録出願をするときは、願書に出願人、商標の図案、使用する指定商品又は指定役務を明記して、商標主務官庁に提出しなければならない。
商標登録出願は、前項の願書を提出した日を出願日とする。
第一項の出願人とは、自然人、法人、パートナーシップ、法に基づいて設立された非法人団体、又は商業登記法により設立される事業者であり、その指定商品又は役務の業務に従事しようとする者である。
商標の図案は、鮮明、明確、完全、客観的、持久性を有し、理解しやすい方式で表現しなればならない。
商標登録出願は、一出願一商標の方式により行うが、二以上の区分の商品又は役務への使用を指定することができる。
前項の商品又は役務の区分は、この法律の施行規則において定める。
類似商品又は役務の認定は、前項の商品若しくは役務の区分の制限を受けない。
商標登録出願は、出願人に即時に権利を取得する必要があるとき、事実及び理由を釈明し、早期審査料を納付した後、商標主務官庁により早期審査を行うことができる。但し、商標主務官庁が既に当該登録出願に対して補充又は拒絶の理由を通知した場合には、適用しない。 |
| 第二十条 |
中華民国と相互に優先権を認めている国又は世界貿易機関加盟国で、法に基づき商標登録を出願をし、その出願人が最初に出願をした日から六月以内に中華民国において、同一の商品又は役務の一部若しくは全部について、同一の商標の登録出願をしたときは、優先権を主張することができる。
外国の出願人が世界貿易機関加盟国の国民ではなく、かつ、その属する国と中華民国が相互に優先権の主張を認めていない場合において、互恵国又は世界貿易機関加盟国領域内に住所若しくは営業所を設けているときは、前項の規定による優先権を主張することができる。
第一項の規定による優先権を主張するときは、商標登録出願と同時に、願書に次に掲げる事項を明記しなければならない。
一、最初に出願した出願日。
二、当該出願を受理した国又は世界貿易機関の加盟国。
三、最初の出願の出願番号。
出願人は出願から三月以内に前項の国又は世界貿易機関加盟国による出願の受理を証明する文書を提出しなければならない。
第三項第一号、第二号又は前項の規定による手続きをしないときは、優先権を主張しないものとみなす。
優先権を主張する場合、その出願日は優先日を基準とする。
複数の優先権を主張するときは、各商品又は役務により主張する優先日をそれぞれの出願日とする。 |
| 第二十一条 |
中華民国政府が主催又は認可する国際展覧会に出展した商品若しくは役務に使用した商標の登録出願について、当該商品若しくは役務の出展日から六月以内に出願したとき、その出願日は出展した日を基準とする。
前条の規定は、前項の展覧会による優先権を主張する場合に準用する。 |
| 第二十二条 |
二人以上が同日に同一又は類似の商標を、同一又は類似の商品若しくは役務についてそれぞれ登録出願し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあり、出願の先後を判断することができないときは、各出願人の協議によりこれを定める。協議が成立しないときは、くじ引きによりこれを定める。 |
| 第二十三条 |
商標図案及びその使用に係る指定商品又は指定役務は、出願後に変更することができない。ただし、使用に係る指定商品若しくは指定役務の減縮、若しくは商標の図案の実質的な変更でない場合は、この限りでない。 |
| 第二十四条 |
出願人の名称、住所、代理人又はその他の登録出願事項を変更するときは、商標主務官庁に変更を申請しなければならない。 |
| 第二十五条 |
商標登録の出願事項に次に掲げる誤りがあるとき、請求又は職権により補正/訂正することができる。
一、出願人の名称又は住所の誤り。
二、文字、用語又は記入の誤り。
三、その他の明らかな誤り。
前項の補正/訂正請求は、商標の同一性に影響を与えたり、指定商品又は指定役務の範囲を拡張してはならない。 |
| 第二十六条 |
出願人は、指定商品又は指定役務について、商標主務官庁へ二以上の商標登録出願に分割することを請求することができ、分割後の出願日はもとの商標登録出願日とする。 |
| 第二十七条 |
商標登録出願により生じた権利は他人に移転することができる。 |
| 第二十八条 |
共有に係る商標登録を受ける権利又は共有者の持分の移転をするときは、全ての共有者の同意を得なければならない。ただし、相続、強制執行、裁判所の判決又はその他の法律の規定による移転については、この限りでない。
共有に係る商標登録を受ける権利の放棄は、全ての共有者の同意を得なければならない。ただし、各共有者がその持分について放棄するときは、この限りでない。
前項の共有者が持分を放棄する場合、その持分は他の共有者にその持分の比率に応じて配分しなければならない。
前項の規定は、共有者が死亡し相続人がいないとき、又は消滅後に承継人がいないときに、準用する。
共有に係る商標登録を受ける権利の指定商品又は指定役務の減縮若しくは分割は、全ての共有者の同意を得なければならない。 |
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| 第二節 |
審査及び登録 |
| 第二十九条 |
商標が次に掲げる識別力を有しない状況の一に該当するときは、商標登録を受けることができない。
一、指定商品又は指定役務の品質、用途、原料、産地若しくは関連する特性を記述した表示のみからなるもの。
二、指定商品又は指定役務の普通標識若しくは名称のみからなるもの。
三、その他の識別力を有しない標識のみからなるもの。
前項第一号又は第三号に該当する商標であっても、出願人が使用した結果、取引において出願人の商品又は役務を識別させることができるものについては、同項を適用しない。
商標図案に識別力を有しない部分が含まれるため、商標権の範囲に疑義が生じるおそれがある場合、出願人は、当該部分について権利不要求の意思表示をしなければならず、権利不要求の意思表示をしないときは、商標登録を受けることができない。 |
| 第三十条 |
商標が次に掲げる状況の一に該当するときは、商標登録を受けることができない。
一、商品又は役務の機能を発揮するためにのみ必要であるもの。
二、中華民国の国旗、国章、国璽、軍旗、軍章、官印、勲章若しくは外国の国旗若しくは世界貿易機関の加盟国がパリ条約第六条の三第三号の規定による通知した外国の国章、国璽若しくは国家紋章と同一又は類似のもの。
三、国父(孫文)若しくは国家元首の肖像又は氏名と同一のもの。
四、中華民国政府の機関若しくは当該機関が主催する展覧会の標章若しくは当該機関が授与するメダル若しくは表彰状と同一又は類似のもの。
五、国際的な政府組織若しくは国内外で著名かつ公益性を有する機関の記章、旗章、その他のシンボル、略称若しくは名称と同一又は類似であり、公衆に混同、誤認を生じさせるおそれのあるもの。
六、国内外で品質管理若しくは検証の表示に用いられる国家が認可した標章若しくはマークと同一又は類似であり、かつ、同一又は類似の商品若しくは役務に使用を指定しているもの。
七、公の秩序又は善良の風俗を害するもの。
八、商品又は役務の性質、品質若しくは産地について公衆に誤認を生じさせるおそれがあるもの。
九、中華民国又は外国のぶどう酒若しくは蒸留酒の地理的表示と同一又は類似であり、かつ、ぶどう酒若しくは蒸留酒と同一又は類似の商品について使用を指定するもの。当該外国とは中華民国と協定を締結している若しくは共に国際条約に加盟している又はぶどう酒若しくは蒸留酒の地理的表示の保護を相互に承認している国である。
十、他人の同一又は類似の商品若しくは役務の登録商標若しくは先に登録出願された商標と同一又は類似であり、関連需要者に混同、誤認を生じさせるおそれがあるもの。ただし、当該登録商標又は先に登録出願した商標の所有者がその登録出願に同意し、かつ、明らかに不当でないときはこの限りでない。
十一、他人の著名商標若しくは標章と同一若しくは類似し、関連する公衆に混同、誤認を生じさせるおそれがあるもの、又は著名商標若しくは標章の識別力、信用若しくは名誉を損なうおそれがあるもの。ただし、当該登録商標又は標章の所有者の同意を得て登録出願するときは、この限りでない。
十二、同一又は類似の商品若しくは役務において、先に使用されている他人の商標と同一又は類似であり、登録出願人が当該他人と契約、地縁、業務上の取引若しくはその他の関係によりその商標の存在を知っており、意図的に模倣して登録出願するもの。ただし、その同意を得て登録出願するときは、この限りでない。
十三、他人の肖像又は著名な氏名、芸名、筆名、屋号を含むもの。ただし、その同意を得て登録出願するときは、この限りでない。
十四、著名な法人、商号又はその他の団体の名称を含み、関連する公衆に混同、誤認を生じさせるおそれがあるもの。ただし、その同意を得て登録出願するときは、この限りでない。
十五、商標が他人の著作権、専利権又はその他の権利を侵害しており、その判決が確定しているもの。ただし、その同意を得て登録出願するときは、この限りでない。
前項第九号及び第十一号から第十四号に規定されている地理的表示、著名性及び先の使用の認定は、登録出願時を基準とする。
第一項第四号、第五号及び第九号の規定において政府機関又は関連機関が出願人であるときは、適用しない。
商標の図案に第一項第一号の機能性の部分が含まれ、点線で表現されていない場合は、登録を受けることができない。それが点線で表現できず、且つ商標の一部に含まれないとの声明をしていないときも、同様とする。 |
| 第三十一条 |
商標登録出願が審査を経て第二十九条第一項、第三項、前条第一項、第四項又は第六十五条第三項の登録することができない状況に該当すると認められるときは、拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
前項の拒絶をすべき旨の査定をする前に、拒絶の理由を書面により出願人に通知し、相当の期間を指定して出願人に意見を陳述させなければならない。
使用を指定する商品又は役務の減縮、商標図案の実質的な変更でないもの、登録出願の分割及び権利不要求の意思表示は、拒絶すべき旨の査定がされる前に行わなければならない。 |
| 第三十二条 |
商標登録出願が審査を経て前条第一項の規定に該当しないと認められるときは、商標登録をすべき旨の査定をしなければならない。
商標登録をすべき旨の査定を受けた商標は、出願人が査定書の送達があった日から二月以内に登録料を納付することにより、登録の公告がされ、商標登録証が交付される。期間内に登録料を納付しないときは、登録の公告がされない。
出願人の故意によらず、前項に規定の期間内に登録料を納付しないとき、納付期間満了後六月以内に二倍の登録料を納付することにより、商標主務官庁が登録を公告する。ただし、第三者による当該期間内の商標登録出願又は商標権の取得に影響する場合は、これを行うことができない。 |
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| 第三節 |
商標権 |
| 第三十三条 |
商標は登録公告の日から権利者が商標権を取得する。商標権の存続期間は十年とする。
商標権の存続期間は更新登録を申請することができ、毎回の更新登録期間は十年とする。 |
| 第三十四条 |
商標権の更新は商標権の存続期間満了前六月以内に申請し、更新登録料を納付しなければならない。商標権の存続期間満了後六月以内に申請するときは、二倍の額の更新登録料を納付しなければならない。
前項の更新登録期間は、商標権の存続期間が満了した日の翌日から起算する。 |
| 第三十五条 |
商標権者は登録を経てその指定商品又は指定役務について商標権を取得する。
本法第三十六条で別途規定する場合を除き、次に掲げる状況のときは、商標権者の同意を得なければならない。
一、同一の商品又は役務に、登録商標と同一の商標を使用するとき。
二、類似の商品又は役務に、登録商標と同一の商標を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
三、同一又は類似の商品若しくは役務に、登録商標と類似の商標を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
商標が登録を受けたときは、登録商標又は国際的に通用する登録記号を明示することができる。 |
| 第三十六条 |
商標権の効力は、次に掲げる状況には及ばない。
一、商取引慣習に合致する信義誠実の方法により、自己の氏名、名称、又はその商品若しくは役務の名称、形状、品質、性質、特性、用途、産地又はその他の関連商品若しくは役務自体の説明を表示するもので、商標としては使用していないもの。
二、商取引慣習に合致する信義誠実の方法により、商品又は役務の使用目的を表示し、他人の商標を使用して当該他人の商品又は役務を示す必要がある場合。但し、その使用結果が関連需要者に混同、誤認を生じさせるおそれがある場合は、適用しない。
三、商品又は役務の機能を発揮するために必要であるもの。
四、他人の商標の登録出願日より前に、善意で同一又は類似の商標を同一若しくは類似の商品若しくは役務に使用しているもの。ただし、元々使用している商品又は役務に限る。この場合、商標権者は、区別するのに適切な表示を付すべきことを要求することができる。
登録商標を付した商品が、商標権者又はその同意を得た者によって国内外の市場で取引流通されたとき、商標権者は当該商品について商標権を主張することができない。ただし、商品が市場に流通した後の変質若しくは損傷の発生、他人による無断加工若しくは改造を防止するため、又はその他の正当な事由があるときは、この限りでない。 |
| 第三十七条 |
商標権者は、登録商標の使用を指定する商品又は役務について、商標主務官庁に商標権の分割を申請することができる。 |
| 第三十八条 |
商標図案及びその使用を指定する商品又は役務は、登録後に変更することができない。ただし、使用を指定する商品又は役務の減縮は、この限りでない。
商標の登録事項の変更又は訂正は、第二十四条及び第二十五条の規定を準用する。
登録商標が異議申立て、無効審判又は取消審判に係わる場合、商標権の分割若しくは使用を指定する商品又は役務の減縮は、処分前に行わなければならない。 |
| 第三十九条 |
商標権者は、その登録商標の使用を指定する商品又は役務の全部若しくは一部について、地域を指定して専用使用権又は通常使用権を許諾することができる。
前項の使用許諾が商標主務官庁に登録されていない場合は、第三者に対抗することができない。
使用許諾の登録後に商標権が移転される場合、その使用許諾契約は譲受人に対して引き続き有効に存在するものとする。
通常使用権の登録後、商標権者が専用使用権を登録する場合、先の通常使用権の登録は影響を受けないものとする。
専用使用権者は、許諾を受けた範囲内で、商標権者及び第三者による登録商標の使用を排除することができる。
商標権が侵害されたとき、専用使用権の許諾を受けた範囲内で、専用使用権者は自己の名義で権利を行使することができる。ただし、契約に別段の定めがあるときは、その定めに従う。 |
| 第四十条 |
専用使用権者は、許諾を受けた範囲内で、他人に使用の再許諾をすることができる。ただし、契約に別段の定めがあるときは、その定めに従う。
通常使用権者は、商標権者又は専用使用権者の同意を得ずに、他人に使用の再許諾をすることができない。
再許諾が商標主務官庁に登録されていない場合は、第三者に対抗することができない。 |
| 第四十一条 |
商標の使用許諾期間の満了前に次に掲げる状況の一に該当するとき、当事者又は利害関係人は関連証拠を添付し、使用許諾登録の取消しを請求することができる。
一、商標権者及び使用権者の双方が終了に同意するとき。その再許諾についても同様とする。
二、使用許諾契約に、商標権者又は使用権者が任意で使用許諾関係を終了できると明確に定められており、当事者が終了を表明したとき。
三、使用権者が使用許諾契約の約定に違反したことをもって、商標権者が使用権者に使用許諾契約の解除又は終了を通知し、使用権者に異議がないとき。
四、その他関連する事実証拠により、使用許諾関係がすでに存在しないことを十分に証明できるとき。 |
| 第四十二条 |
商標権の移転が商標主務官庁に登録されていない場合は、第三者に対抗することができない。 |
| 第四十三条 |
商標権の移転の結果、二以上の商標権者が同一の商標を類似の商品若しくは役務に使用する場合、又は類似の商標を同一若しくは類似の商品若しくは役務に使用する場合において、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき、各商標権者は使用時に区別するのに適切な表示を付さなければならない。 |
| 第四十四条 |
商標権者が質権の設定又は質権の変更若しくは消滅を商標主務官庁に登録していない場合は、第三者に対抗することができない。
商標権者が複数の債権担保のために商標権に複数の質権を設定するときは、登録の先後によりその順位を定めるものとする。
質権者は商標権者から使用許諾を得ずに、当該商標を使用することができない。 |
| 第四十五条 |
商標権者は、商標権を放棄することができる。ただし、使用許諾又は質権の登録をしているときは、使用権者若しくは質権者の同意を得なければならない。
前項の放棄は、書面により商標主務官庁にするものとする。 |
| 第四十六条 |
共有に係る商標権の使用許諾、再許諾、移転、放棄、質権の設定又は持分の移転若しくは質権の設定は、全ての共有者の同意を得なければならない。ただし、承継、強制執行、裁判所の判決又はその他法律の規定による移転については、この限りでない。
商標権の共有者による持分の放棄については、第二十八条第二項のただし書及び第三項の規定を準用する。
商標権の共有者が死亡して相続人がいないとき、又は、消滅後に承継人がいないとき、その持分の配分については、第二十八条第四項の規定を準用する。
共有に係る商標権の指定商品又は指定役務の減縮若しくは分割については、第二十八条第五項の規定を準用する。 |
| 第四十七条 |
次の各号に掲げる状況の一に該当するとき、商標権は消滅する。
一、第三十四条の規定による更新登録をしなかったとき、商標権は当該商標権の存続期間満了後に消滅する。
二、商標権者が死亡し、相続人がいないとき、商標権は商標権者の死亡後に消滅する。
三、第四十五条の規定により商標権を放棄するとき、それを表示する書面が商標主務官庁に送達された日に消滅する。 |
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| 第四節 |
異議申立て |
| 第四十八条 |
商標の登録が第二十九条第一項、第三十条第一項又は第六十五条第三項の規定に違反しているときは、何人も商標登録の公告日後三月以内に、商標主務官庁に異議申立てをすることができる。
前項の異議申立ては、登録商標の使用を指定する商品又は役務の一部についてすることができる。
異議申立ては、登録商標ごとにしなければならない。 |
| 第四十九条 |
異議申立てをするものは、異議申立書に事実及び理由を明記し、副本を添付しなければならない。異議申立書に添付文書があるときは、副本にも添付して提出しなければならない。
商標主務官庁は、異議申立書を商標権者に送達し、相当の期間を指定して答弁させなければならない。商標権者が答弁書を提出したとき、商標主務官庁はその答弁書を異議申立人に送達し、相当の期間を指定して意見を陳述させなければならない。
前項の規定により提出された答弁書若しくは意見書により手続きが遅滞するおそれがあるとき、又は、すでに事実証拠が明確であるとき、商標主務官庁は相手方に答弁若しくは意見を通知をしないで審理をすることができる。 |
| 第五十条 |
異議申立てがあった商標登録における違法事由の有無については、第百六条第一項及び第三項の規定を除き、登録公告時の規定によるものとする。 |
| 第五十一条 |
商標の異議申立ての案件は、原出願を審査したことがない審査官が審査しなければならない。 |
| 第五十二条 |
異議申立手続きの進行中に、異議を申立てられた商標権が移転された場合、異議申立手続きは影響を受けないものとする。
前項の商標権の譲受人は、被異議申立人の地位を受け継ぐ旨を表明して、異議申立手続きを続行することができる。 |
| 第五十三条 |
異議申立人は、異議申立ての決定前に、その異議申立てを取り下げることができる。
異議申立人が異議申立てを取り下げた後、同一の事実について、同一の証拠及び同一の理由により、再度、異議申立て又は無効審判請求をすることはできない。 |
| 第五十四条 |
異議申立案件の異議申立てが成立したときは、その登録を取り消さなければならない。 |
| 第五十五条 |
前条の取消事由が、登録商標の一部の指定商品又は指定役務について存在するときは、当該一部の商品又は役務についてのみ、その登録を取り消すことができる。 |
| 第五十六条 |
異議申立ての決定が確定した登録商標について、何人も同一の事実について、同一の証拠及び同一の理由により、無効審判を請求することはできない。 |
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| 第五節 |
無効審判 |
| 第五十七条 |
商標の登録が第二十九条第一項、第三十条第一項又は第六十五条第三項の規定に違反するとき、利害関係人の請求又は審査官の職権によりその登録の無効審判を商標主務官庁に請求することができる。
商標の登録が第三十条第一項第十号の規定に違反しているとして商標主務官庁に無効審判を請求する場合、引用する商標の登録から三年が経過しているときは、無効審判請求前三年間に引用商標の無効審判請求に係る指定商品若しくは指定役務が使用されていた証拠、又はそれが未使用であったことに正当な事由があるとする証拠を添付しなければならない。
前項の規定により提出する使用の証拠は、商標が実際に使用されていたことを証明するに足るもので、商業取引の一般的慣習に合致しなければならない。 |
| 第五十八条 |
商標の登録が第二十九条第一項第一号、第三号、第三十条第一項第九号から第十五号まで、又は第六十五条第三項の規定に違反する場合で、登録公告日から五年が経過しているときは、無効審判を請求することができない。
商標の登録が第三十条第一項第九号、第十一号の規定に違反する場合で、悪意によるものであるとき、前項の期間の制限は受けないものとする。 |
| 第五十九条 |
商標の無効審判案件は、商標主務官庁の長官が三名以上の審査官を審判官として指定し、審査させるものとする。 |
| 第六十条 |
無効審判案件の認容審決が出たとき、その登録を取り消さなければならない。ただし、登録を受けることができない状況がすでに存在しないときは、公益及び当事者の利益の衡平を斟酌し、棄却審決を出すことができる。 |
| 第六十一条 |
無効審判の確定審決が出された後は、何人も同一の事実について、同一の証拠及び同一の理由により、無効審判を請求することができない。 |
| 第六十二条 |
第四十八条第二項、第三項、第四十九条から第五十三条まで、及び第五十五条の規定は、商標の無効審判において準用する。 |
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| 第六節 |
取消し |
| 第六十三条 |
商標の登録後、次に掲げる状況の一に該当するとき、商標主務官庁は職権又は請求によりその登録を取り消さなければならない。
一、自ら商標を変更し、又は付記を加え、他人が使用する同一又は類似の指定商品若しくは指定役務に係る登録商標と同一又は類似となり、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
二、正当な事由無しに登録してから三年間使用していない、又は継続して三年間使用していないとき。ただし、使用権者が使用しているときは、この限りでない。
三、第四十三条の規定による区別するのに適当な表示を付していないとき。ただし、商標主務官庁が処分を下す前に区別するのに適当な表示を付し、混同誤認を生じさせるおそれがないときは、この限りでない。
四、商標が既に指定商品又は指定役務の普通標識、名称若しくは形状となっているとき。
五、商標を実際に使用した場合、その指定商品又は指定役務の性質、品質若しくは産地について公衆に誤認を生じさせるおそれがあるとき。
使用権者が前項第一号の行為をした場合において、商標権者が明らかに知っていた、又は知ることができたにもかかわらず反対の意思表示をしなかったときも同様とする。
第一項第二号に規定の状況に該当していても、取消審判請求時に当該登録商標を使用している者が、他人が取消審判請求をしようとすることを知り、取消審判請求前三月以内に使用を開始した場合を除き、その登録を取り消さないものとする。
取消事由が、登録商標の使用を指定する商品又は役務の一部にのみ存在するとき、その一部の商品又は役務についてのみ、その登録を取り消すことができる。 |
| 第六十四条 |
商標権者が実際に使用している商標が登録商標と異なるものの、社会の一般通念上その同一性を失っていないときは、その登録商標を使用しているとみなす。 |
| 第六十五条 |
商標主務官庁は、取消審判請求があった旨を商標権者に通知し、相当の期間を指定して答弁させなければならない。商標権者が答弁書を提出したとき、商標主務官庁は答弁書を審判請求者に送達し、相当の期間を指定して意見を陳述させなければならない。ただし、請求人の請求に具体的な事実証拠がないとき、又はその主張に明らかに理由がないときは、その請求を却下することができる。
第六十三条第一項第二号の規定の状況に該当し、その答弁通知が送達されたとき、商標権者は商標を使用している事実を証明しなければならない。期間内に答弁しないときは、その登録を取り消すことができる。
登録商標が第六十三条第一項第一号の規定の状況に該当し、その登録を取り消されたとき、商標権者であった者は取消日から三年以内は、もとの登録商標図案と同一又は類似の商標を、同一又は類似の指定商品若しくは指定役務について、登録、譲受け若しくは使用権の許諾を受けることはできない。商標主務官庁が処分を下す前に、商標権の放棄を表明したときも同様とする。 |
| 第六十六条 |
商標登録後の取消事由の有無については、取消審判請求時の規定を適用する。 |
| 第六十七条 |
第四十八条第二項、第三項、第四十九条第一項、第三項、第五十二条及び第五十三条の規定は、取消審判の審理において準用する。
第六十三条第一項第一号の規定により取消審判を請求するときは、第五十七条第二項及び第三項の規定を準用する。
商標権者が第六十五条第二項の規定により使用の証拠を提出するときは、第五十七条第三項の規定を準用する。 |
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| 第七節 |
権利侵害の救済 |
| 第六十八条 |
商標権者の同意を得ず、次に掲げる状況の一に該当するときは、商標権を侵害するものとする。
一、同一の商品又は役務に、登録商標と同一の商標を使用したとき。
二、類似の商品又は役務に、登録商標と同一の商標を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
三、同一又は類似の商品若しくは役務に、登録商標と類似の商標を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
自己又は他人が登録商標と同一若しくは類似の商品又は役務に用いるため、商標権者の同意を得ずに、登録商標と同一若しくは類似のものが付されたラベル、タグ、包装容器若しくは役務に関する物品を、取引の目的で製造、販売、所持、陳列、輸出若しくは輸入したときも、商標権を侵害するものとする。 |
| 第六十九条 |
商標権者は、商標権を侵害した者に対し、侵害の停止を請求することができる。侵害のおそれがあるときは、侵害の予防を請求することができる。
商標権者が前項の規定による請求をするとき、商標権を侵害する物品及び侵害行為を組成した原料又は器具の廃棄を請求することができる。ただし、裁判所は侵害の程度及び第三者の利益を参酌した後、その他の必要な処置をすることができる。
商標権者は、故意又は過失によってその商標権を侵害した者に対し、損害賠償を請求することができる。
前項の損害賠償請求権は、請求権者が損害及び賠償義務のある者を知ったときから二年間行使しないとき、消滅する。侵害行為があったときから十年を経過したときも同様とする。 |
| 第七十条 |
商標権者の同意を得ず、次に掲げる状況の一に該当するときは、商標権を侵害するものとみなす。
一、他人の著名な登録商標であることを明らかに知りながら、同一又は類似の商標を使用し、当該商標の識別力若しくは信用若しくは名誉を損なうおそれがあるとき。
二、他人の著名な登録商標であることを明らかに知りながら、当該著名商標中の文字を自己の会社、商号、団体、ドメインネーム若しくはその他の事業主体を示す名称として使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき、又は当該商標の識別力若しくは信用若しくは名誉を損なうおそれがあるとき。。 |
| 第七十一条 |
商標権者が損害賠償を請求するときは、次の各号に掲げるいずれか選択してその損害額を計算することができる。
一、民法第二百十六条の規定により算定した額。ただし、その損害を証明するための証拠方法を提出できないときは、商標権者はその登録商標の使用により通常得られる利益から、侵害を受けた後に同一の商標を使用して得られた利益を差し引いた額を損害の額とすることができる。
二、商標権の侵害者が商標権の侵害行為により得た利益の額。商標権を侵害した者がその原価又は必要経費を挙証することができないときは、当該商品の販売額の全てを利益の額とすることができる。
三、押収した商標権侵害に係る商品の販売単価の千五百倍以下の額。ただし、押収した商品が千五百点を超えるときは、その総額を賠償の額とする。
四、商標権者が商標権の使用許諾により取得する権利金に相当する額。
前項の賠償金額が明らかに不当であるとき、裁判所はこれを斟酌して減額することができる。 |
| 第七十二条 |
商標権者は、輸入又は輸出される物品がその商標権を侵害しているおそれがあるとき、税関に対し予め輸入又は輸出の差止めを請求することができる。
前項の請求は、書面によって行い、侵害の事実を疎明し、税関が査定した当該輸入品の課税価格若しくは当該輸出品の本船渡し価格に相当する保証金又は同等の担保を提供しなければならない。
税関が差止め請求を受理したときは、速やかにその旨を請求人に通知しなければならない。前項の規定に該当すると認め、差止めを実施するときは、書面によって請求人及び被差止人に通知しなければならない。
被差止人は第二項の保証金の二倍額の保証金又は相当する担保を提供することにより、税関に差止めの取消し、輸出入品の通関規定に基づく処置をするよう請求することができる。
請求人が差止品について商標権を侵害している旨の裁判所の確定判決を得た場合、被差止人は差止品に係る貨物保管超過料、倉庫保管料、積卸費用等の関連費用を負担しなければならない。 |
| 第七十三条 |
次に掲げる状況の一に該当するとき、税関は差止めを解除しなければならない。
一、税関が差止めの請求を受理する旨を通知した翌日から十二日以内に、請求人が第六十九条の規定により差止品を侵害品として訴訟を提起せず、かつ税関に通知しなかったとき。
二、請求人が、差止品を侵害品として訴訟を提起し、裁判所の棄却決定が確定したとき。
三、差止品が商標権の侵害品ではない旨の裁判所の判決が確定したとき。
四、請求人が差止めの解除を請求したとき。
五、前条第四項の規定に該当するとき。
前項第一号に規定の期間について、税関は必要に応じて十二日延長することができる。
税関が第一号の規定により差止めを解除したとき、輸出入品の通関規定に基づく処置をしなければならない。
差止めが第一項第一号から第四号の事由により解除された場合、請求人は差止めに係る貨物保管超過料、倉庫保管料、積卸費用等の関連費用を負担しなければならない。 |
| 第七十四条 |
差止品が商標権を侵害していない旨の裁判所の判決が確定した場合、請求人は被差止人が差止めにより又は第七十二条第四項の規定による保証金の提供により生じた損害を賠償しなければならない。
請求人は第七十二条第四項の保証金について、被差止人は第七十二条第二項の保証金について、質権者と同一の権利を有する。ただし、前条第四項及び第七十二条第五項に規定の差止品に係る貨物保管超過料、倉庫保管料、積卸費用等の関連費用については、請求人又は被差止人の損害賠償より優先するものとする。
次に掲げる状況の一に該当するとき、税関は請求人の請求により、第七十二条第二項に規定の保証金を返還しなければならない。
一、請求人が勝訴の確定判決を得たとき、又は、被差止人との和解が成立し、保証金の提供を継続する必要がなくなったとき。
二、前条第一項第一号から第四号までに規定の事由により差止めが解除され、被差止人が損害を被った後、又は、被差止人が勝訴の確定判決を得た後、請求人が二十日以上の期間を定めて被差止人に権利を行使するよう催告しても、被差止人が権利を行使しなかったことを証明したとき。
三、被差止人が返還に同意したとき。
次に掲げる状況の一に該当するとき、税関は被差止人の請求により、第七十二条第四項に規定の保証金を返還しなければならない。
一、前条第一項第一号から第四号までに規定の事由により差止めが解除されたとき、又は被差止人と請求人との和解が成立し、保証金の提供を継続する必要がなくなったとき。
二、請求人が勝訴の確定判決を得た後、被差止人が二十日以上の期間を定めて請求人に権利を行使するよう催告しても、請求人が権利を行使しなかったことを証明したとき。
三、請求人が返還に同意したとき。 |
| 第七十五条 |
税関が職務執行時に、輸入又は輸出品が明らかに商標権を侵害しているおそれがあると発見したときは、商標権者及び輸出入者に通知しなければならない。
税関は前項の通知をするときに、商標権者に相当の期間を定めて認定し、権利侵害の事実証拠を提出させなければならない。同時に、輸出入者に相当の期間を定めて権利侵害をしていない旨の証明文書を提出させなければならない。ただし、商標権者又は輸出入者に正当な理由があり、指定期間内に提出できないときは、書面にて理由を釈明して税関に期間の延長を請求することができる。延長は一回限りとする。
商標権者が権利侵害の事実証拠を提出し、輸出入者が前項に規定する権利を侵害していない旨の証明文書を提出しないとき、税関は暫定的に通過させない措置をとることができる。
商標権者が権利侵害の事実証拠を提出し、輸出入者が第二項に規定する権利を侵害していない旨の証明文書を提出したとき、税関は商標権者に対し通知時から三営業日以内に第七十二条第一項の規定に基づき差止めの請求をするよう通知しなければならない。
商標権者が前項に規定の期間内に第七十二条第一項に規定の差止めの請求をしないとき、税関は代表的なサンプルを取り出し、当該物品を通過させることができる。 |
| 第七十六条 |
税関は、差止品の機密資料の保護を損なわない状況下で、第七十二条に規定の請求人若しくは被差止人又は前条に規定の商標権者若しくは輸出入者の請求により、差止品の検査に同意することができる。
税関が第七十二条第三項の規定により差止めを実施するとき、又は前条第三項の規定により暫定的に通過させない措置をとった後、商標権者は税関に関連資料を提供するよう請求することができる。税関は同意後に、輸出入者、荷受人や出荷人の氏名若しくは名称、住所及び被疑侵害品の数量を提供するものとする。
商標権者が前項の規定により取得した情報は、商標権侵害案件の調査及び訴訟の提起を目的の使用に限られ、任意に第三者に漏洩してはならない。 |
| 第七十七条 |
商標権者は、第七十五条第二項の規定により権利侵害を認定するとき、税関が査定した輸入品サンプルの課税価格及び関連税額又は税関が査定した輸出品サンプルの本船渡し価格及び関連税額の百二十パーセントに相当する保証金を納付して、税関にサンプルの借用を請求し、認定をすることができる。ただし、サンプルの借用により認定をする必要があり、かつ、商標権者が輸出入者の利益を侵害することなく、不正な用途に使用しない旨を書面にて誓約した場合に限る。
前項の保証金は台湾元三千元を下回ってはならない。
商標権者が第七十五条第二項に規定の権利侵害の認定の事実証拠の提出期間内にサンプルの返還をしないとき、又は返還したサンプルと元のサンプルが一致しない若しくは破損が生じている等の状況にあるとき、税関はその保証金を留保し、輸出入者の損害を賠償しなければならない。
サンプルの輸出入者は、前項に規定の留保した保証金について、質権者と同一の権利を有する。 |
| 第七十八条 |
第七十二条から第七十四条までに規定の差止めの請求、差止めの解除、保証金又は担保の納付、提供、及び返還の手続き、必要文書及びその他遵守事項に係る規定は、主務官庁が財政部と共に定める。
第七十五条から第七十七条までに規定の税関が執行する商標権保護措置、権利者が請求する差止品の検査、権利侵害貨物の関連情報の提供、及びサンプルの借用について、その手続き、必要文書及びその他の関連事項に係る規定は、財政部が定める。 |
| 第七十九条 |
裁判所は商標訴訟案件を処理するために、専門の法廷を設置し、又は専門家を指定して処理させることができる。 |
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| 第三章 |
証明標章、団体標章及び団体商標 |
| 第八十条 |
証明標章は、証明標章権者が、他人の商品又は役務の特定の品質、精密度、原料、製造方法、産地若しくはその他の事項を証明し、証明を受けていない商品又は役務と区別する標識である。
前項の産地を証明するものは、当該地域の商品又は役務の特定の品質、名声若しくはその他の特性を有していなければならない。証明標章の出願人は、当該地名を含む又は当該地区を十分に示す標識を産地証明標章として出願することができる。
主務官庁は、中央目的事業主務官庁と共同で衰退する産業、衰退に直面する産業及び伝統産業を指導、補助し、生産力及び製品の品質を向上させ、当該各産業別に、その産品の産地が台湾であることを示す証明標章を設けなければならない。
前項の産業の認定と指導、補助の対象、基準、期間、及び遵守事項等は、主務官庁が各該中央目的事業の主務官庁と協議して定め、必要であれば証明標章に係る費用を免除することができる。 |
| 第八十一条 |
証明標章の出願人は、他人の商品又は役務を証明する能力を備える法人、団体若しくは政府機関に限る。
前項の出願人が証明しようとする商品又は役務に係る業務に従事しているときは、登録出願をすることができない。 |
| 第八十二条 |
証明標章を登録出願するときは、他人の商品又は役務を証明する能力を有することを証明する文書、証明標章の使用規範書及び証明する商品の製造、販売若しくは役務の提供に従事していない旨の表明を添付しなければならない。
産地証明標章を登録出願する出願人の代表性に疑義があるとき、商標主務官庁は商品又は役務の中央目的事業主務官庁に諮問することができる。
外国法人、団体又は政府機関が産地証明標章を出願するときは、その名義でその原産国の保護を受けていることを証明する文書を添付しなければならない。
第一項の証明標章の使用規範書には、次に掲げる事項を明記しなければならない。
一、証明標章が証明する内容。
二、証明標章の使用条件。
三、証明標章の使用を管理及び監督する方法。
四、当該証明標章の使用を申請する手続き事項及びその争議の解決方法。
商標主務官庁は登録公告時に、証明標章の使用規範書を併せて公告しなければならない。登録後に補正するときは、商標主務官庁の許可を得て、公告しなければならない。 |
| 第八十三条 |
証明標章の使用とは、証明標章権者の同意を得た者が証明標章の使用規範書に定める条件に従い、当該証明標章を使用することである。 |
| 第八十四条 |
産地証明標章の産地名は、第二十九条第一項第一号及び第三項の規定を適用しない。
産地証明標章権者は、他人が商業取引慣習に合致する信義誠実の方法により、その商品又は役務の産地を表示することを禁止することができない。 |
| 第八十五条 |
団体標章とは、法人格を有する組合、協会又はその他の団体がその会員の会員資格を表するために、当該団体の会員でない者と区別する標識である。 |
| 第八十六条 |
団体標章の登録出願をするときは、願書に関連事項を明記し、団体標章の使用規範書を添付して、商標主務官庁に提出しなければならない。
前項の団体商標の使用規範書には、次に掲げる事項を明記しなければならない。
一、会員の資格。
二、団体標章の使用条件。
三、団体標章の使用を管理及び監督する方法。
四、規範に違反した場合の処理規定。 |
| 第八十七条 |
団体標章の使用とは、団体会員がその会員の身分を表するために、団体標章の使用規範書に定めた条件に従って、当該団体標章を使用することである。 |
| 第八十八条 |
団体商標とは、法人格を有する組合、協会又はその他の団体がその会員が提供する商品若しくは役務を示すために、当該団体会員でない者が提供する商品若しくは役務と区別する標識である。
前項において会員が提供する商品又は役務の出所が一定の産地であることを示すとき、当該地域の商品若しくは役務は特定の品質、名声若しくはその他の特性を有していなければならない。団体商標の出願人は当該地名を含んでいる、又は当該地域を十分に示す標識を産地団体商標として登録出願することができる。 |
| 第八十九条 |
団体商標登録の出願は、願書に商品又は役務を明記し、かつ、団体商標の使用規範書を添付して、商標主務官庁に出願しなければならない。
前項の団体商標の使用規範書には、次に掲げる事項を明記しなければならない。
一、会員の資格。
二、団体商標の使用条件。
三、団体商標の使用を管理及び監督する方法。
四、規範に違反した場合の処理規定。
産地団体商標の使用規範書には、前項の明記すべき事項以外に、限定された地域内の者の商品又は役務及び資格が使用規範書の規定に合致するとき、産地団体商標権者はその者が会員になることに同意すべき旨を明記しなければならない。
商標主務官庁が登録公告するとき、団体商標使用規範書を併せて公告しなければならない。登録後に補正するときは、商標主務官庁の許可を得て、公告しなければならない。 |
| 第九十条 |
団体商標の使用とは、団体又はその会員が団体商標使用規範書に定める条件に従って、当該団体商標を使用することである。 |
| 第九十一条 |
第八十二条第二項、第三項及び第八十四条の規定は産地団体商標において準用する。 |
| 第九十二条 |
証明標章権、団体標章権又は団体商標権は、移転、他人への使用許諾、若しくは質権の対象とすることができない。ただし、その移転又は他人への使用許諾が需要者の利益を損なわず、かつ、公正な競争に反するおそれがなく、商標主務官庁の許可を得たときは、この限りでない。 |
| 第九十三条 |
証明標章権者、団体標章権者又は団体商標権者が、次に掲げる状況の一に該当するとき、商標主務官庁は何人からの請求により、又は職権により、証明標章、団体標章若しくは団体商標の登録を取消すことができる。
一、証明標章を商標として使用したとき。
二、証明標章権者がその証明する商品又は役務の業務に従事していたとき。
三、証明標章権者が当該登録商品又は役務を証明する能力を失ったとき。
四、証明標章権者が証明の請求をした者に対して差別的な待遇をしたとき。
五、前条の規定に違反して移転、使用許諾又は質権を設定したとき。
六、使用規範書に従った使用の管理及び監督をしなかったとき。
七、その他不当な方法で使用し、他人又は公衆に損害を与えるおそれがあるとき。
使用権者による前項の行為について、証明標章権者、団体標章権者又は団体商標権者が明らかに知っていながら、若しくは知ることができたにもかかわらず、反対の意思表示をしなかったときも同様とする。 |
| 第九十四条 |
証明標章、団体標章又は団体商標は、本章に別段の定めがあるときを除き、その性質に基づき、商標に係るこの法律の規定を準用する。但し、第十九条第八項の規定は準用しない。 |
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| 第四章 |
罰則 |
| 第九十五条 |
商標権者又は団体商標権者の同意を得ずに、取引を目的として、次に掲げる状況の一に該当するときは、三年以下の有期懲役、拘留若しくは台湾元二十万元以下の罰金を科し、又は併科する。
一、同一の商品又は役務に、登録商標若しくは団体商標と同一の商標を使用したとき。
二、類似の商品又は役務に、登録商標若しくは団体商標と同一の商標を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
三、同一又は類似の商品若しくは役務に、登録商標又は団体商標と類似の商標を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるとき。
自己又は他人が登録商標若しくは団体商標と同一の商品若しくは役務に用いることを意図し、商標権者又は団体商標権者の同意を得ずに、登録商標と同一若しくは類似のものを付したラベル、タグ、包装容器若しくは役務に関する物品を、取引の目的で製造、販売、所持、陳列、輸出若しくは輸入したときは、一年以下の有期懲役、拘留若しくは台湾元五万元以下の罰金を科し、又は併科する。
前項の行為は、電子媒体又はインターネットを通して行ったときも同様とする。 |
| 第九十六条 |
証明標章権者の同意を得ずに、取引を目的として、同一又は類似の商品若しくは役務に、登録証明標章と同一又は類似の標章を使用し、関連需要者に混同誤認を生じさせるおそれがあるときは、三年以下の有期懲役、拘留、若しくはは台湾元二十万元以下の罰金を科し、又は併科する。
自己又は他人が登録証明標章と同一の商品若しくは役務に用いることを意図し、証明標章権者の同意を得ずに、登録証明標章と同一又は類似のものを付したラベル、タグ、包装容器若しくは役務に関する物品を、取引の目的で製造、販売、所持、陳列、輸出若しくは輸入したときは、三年以下の有期懲役、拘留若しくは台湾元二十万元以下の罰金を科し、又は併科する。
前項の行為は、電子媒体又はインターネットを通して行ったときも同様とする。 |
| 第九十七条 |
他人が行った前二条第一項に該当する商品を、販売又は販売を意図して所持、陳列、輸出若しくは輸入したときは、一年以下の有期懲役、拘留、若しくは台湾元五万元以下の罰金を科し、又は併科する。
前項の行為は、電子媒体又はインターネットを通して行ったときも同様とする |
| 第九十八条 |
商標権、証明標章権若しくは団体商標権を侵害する物品又は文書は、侵害者のものであるか否かを問わず没収する。 |
| 第九十八条の一 |
この法律に基づいて登録しないまま商標代理人を務め、又は商標代理人の名義で業務を勧誘する者は、商標主務官庁により、台湾元三万元以上、十五万元以下の過料を科し、期限を定めて行為の停止を命じるものとする。期限満了にもかかわらず停止しないときは、停止するまで逐次処罰(停止時まで勧誘行為の回数に応じて処罰)するものとする。
前項の規定は、商標代理人の業務執行停止期間、又は公告により登録が取消若しくは廃止された場合においても適用する。
商標代理人が第六条第四項に規定された方法における在職者訓練の方式、時間数、又は商標代理業務管理措置執行の規定に違反する場合、商標主務官庁は、その違反状況によって、諭告、譴責、業務執行停止、登録の取消若しくは廃止処分を行い、更に商標代理人名簿に公告しなければならない。 |
| 第九十九条 |
認可されていない外国法人又は団体は、この法律の規定事項に基づいて告訴、私訴又は民事訴訟を提起することができる。
わが国で法人格を有しない商標権者又は証明標章権者も同様とする。 |
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| 第五章 |
附則 |
| 第百条 |
この法律の二千三年四月二十九日改正の条文施行前に登録された役務標章は、本改正法施行日から商標とみなす。 |
| 第百一条 |
この法律の二千三年四月二十九日改正の条文施行前に登録された連合商標、連合役務標章、連合団体標章又は連合証明標章は、この法律の改正施行日から独立の登録商標又は標章とみなす。その存続期間は原登録査定されたものに準ずる。 |
| 第百二条 |
この法律の二千三年四月二十九日改正の条文施行前に登録された防護商標、防護役務標章、防護団体標章又は防護証明標章は、その登録時の規定に基づく。その存続期間満了前に、独立した登録商標又は標章への変更を出願しなければならない。期間満了日までに変更の出願をしないとき、商標権は消滅する。 |
| 第百三条 |
前条により、独立した登録商標又は標章に変更を出願したものは、第六十三条第一項第二号に規定の三年の期間について、変更日より起算する。 |
| 第百四条 |
この法律により登録出願、早期審査、登録更新、移転登記、異議申立て、無効審判請求、取消審判請求及びその他の各手続きについては、出願料、登録料、早期審査料、登録更新料、登記料、異議申立料、無効審判請求料、取消審判請求料等の各関連政府料金を納付しなければならない。
前項の納付基準は主務官庁が定める。 |
| 第百五条 |
この法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行前に、すでに登録料を二期に分けて納付していたとき、第二期目の登録料は改正前の規定により処理する。 |
| 第百六条 |
この法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行前に、すでに受理し、処分が下されていない異議申立て又は無効審判請求案件については、登録時及び改正法施行後の規定の違法事由のいずれにも該当する場合に限り、その登録を取り消す。その手続きは改正法施行後の規定により処理する。ただし、改正法施行前にすでに法に基づいてなされた手続きについて、その効力は影響を受けない。
この法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行前に登録を受けた商標、証明標章及び団体標章に対する改正法施行後の異議申立て、無効審判請求については、登録時及び改正法施行後の規定の違法事由のいずれにも該当する場合に限る。 |
| 第百七条 |
この法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行前に処分が下されていない商標取消審判は、改正法施行後の規定により処理する。ただし、改正法施行前にすでに法に基づいてなされた手続きについて、その効力は影響を受けない。 |
| 第百八条 |
この法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行前になされた動き、ホログラム、又はその結合の登録出願については、改正条文施行日を出願日とする。 |
| 第百九条 |
動き、ホログラム又はその結合の登録出願であり、優先権を主張する場合、中華民国と相互に優先権を承認している国又は世界貿易機関加盟国での出願日がこの法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行日より前であるときは、二千十一年五月三十一日改正の条文施行日をその優先日とする。
中華民国政府が主催又は承認する国際展覧会において、登録商標の商品又は役務を展示して展覧会の優先権を主張する場合、その展示日がこの法律の二千十一年五月三十一日改正の条文施行日より前であるときは、二千十一年五月三十一日改正の条文施行日をその優先日とする。 |
| 第百九条の一 |
この法律の二千二十三年五月九日改正の条文施行前の三年間に、継続して商標代理業務に従事し、且つ毎年商標登録出願及びその他の手続き案件を行い十件に達した者は、改正法施行の翌日より起算して一年以内に商標代理人の登録申請を行うことができる。
前項の規定により商標代理人として登録せず、且つ第六条第二項の定める資格を有しない者は、商標代理業務を執行することができない。但し、その代理案件は、この法律の二千二十三年五月九日改正の条文施行前にすでに商標主務官庁が受理し、まだ査定若しくは処分を下していない場合は、この限りでない。 |
| 第百十条 |
この法律の施行細則は、主務官庁が定める。 |
| 第百十一条 |
この法律の施行日は、行政院が定める。 |