台湾において、医薬品の管理に適用される基本法は「薬事法」と呼ばれる。薬事法は、2018年1月に改正され、今回の改正では、48条の3以下に「医薬品のパテントリンケージ」に係る規定が追加されている。
改正後の薬事法によると、先発医薬品に「物質」、「組成物若しくは配合」、又は「医薬用途」の特許があり、先発医薬品(中国語名:新薬)の許可証の所有者がその医薬品の特許情報を届け出る必要があると考える場合、先発医薬品の許可証を取得した翌日から45日以内に、関連書類と情報を添えて中央衛生主務官庁(即ち台湾の衛生福利部)に届け出なければならない。
医薬品のパテントリンケージの規定は、先発医薬品のメーカーとジェネリック医薬品(中国語名:学名薬)のメーカーの特許権侵害紛争がジェネリック医薬品の許可証申請時という早い段階で浮上することで、早期解決されることに資すると思われる。
(詳しくは、http://www.saint-island.com.tw/JP/Knowledge/Knowledge_Info.aspx?IT=Know_1_4&CID=507&ID=1057を参照。)
一方、薬事法の第44条の22条は、医薬品のパテントリンケージ制度の細部は衛生福利部が頒布する規則により定められると規定している。これに対し、衛生福利部は関連業界の意見を収集するために、2018年9月11日に「医薬品パテントリンケージ施行規則」(中国語名:西薬専利連結施行辦法)草案を公告した。
この規則の草案は、医薬品のパテントリンケージの細部(例えば、先発医薬品の許可証の所有者が届け出る際に記入すべき書類とアップロードすべき情報、届出内容の変更又は削除、先発医薬品の許可証の所有者が既に特許侵害訴訟を提起したことを証明する場合提出すべき情報)についてより詳しく規定している。
薬事法によると、ジェネリック医薬品の許可証の申請者は、医薬品の許可証を申請するときに、先発医薬品の許可証の所有者が登録した先発医薬品の特許権に対し、「当該先発医薬品に係るいかなる特許情報も登録されていないこと」、「当該先発医薬品に係る特許権が既に消滅したこと」、「当該先発医薬品に係る特許権は無効理由を有し取り消されるべきであること、又は、侵害されていないこと」等の表明をしなければならない。
今回の医薬品パテントリンケージ施行規則」草案は、ジェネリック医薬品の許可証の申請者が上記の表明をする際に記入する書類を規定しているほか、ジェネリック医薬品の許可証の申請者が、ジェネリック医薬品の許可証の申請に下記の事情があることを証拠により証明できれば、上記の表明をする必要がないと規定している点に留意すべきである。
- 医薬品許可証の申請者がその対応する先発医薬品の許可証の所有者と同一である場合
- 医薬品許可証の申請は、先発医薬品の許可証の所有者の許諾を受けてから提出したものである場合
- 対応する先発医薬品の許可証が取消、廃止された場合
上記草案の公告の予定終了日は2018年11月12日であり、この公告期間内に公告内容に対し意見がある場合は、衛生福利部に提出することができる。将来的にその規則が正式に施行されるとき、医薬品のパテントリンケージ制度の運営により具体的な根拠となることが期待される。
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