設計専利の審査過程と有効性を争う審理において、「純機能的特徴」は審査範囲から除外されるべきとされている。このため、「純機能的特徴とは何か」は探究する価値がある問題である。
これについて、知的財産及び商事裁判所は、近時の二つの判決において、その見解を示している。
2024年度の民専上字第15号判決(以下「棒状プリン型事件」という)および2025年度の専訴字第9号判決(以下「酒類ラベル事件」という)は、それぞれ専利出願権帰属と専利有効性に関する紛争に係るものであるが、裁判所は「純機能的特徴」に対する判断において、一貫した考え方を示している。
それらの事件において、裁判所は、いずれも設計の特徴を安易に純機能的なものと認定せず、創作者に外観の選択の自由度があったかという観点から判断したことを開示している。
棒状プリン型事件において、訴訟の表面的な核心的争点は「誰が本当の設計創作者であるか」というもので、すなわちそれは専利出願権の帰属に関する問題であった。しかし、上訴人は被上訴人の設計創作者としての地位を否定するために、係争棒状プリン型の「数量の多寡および配列方法」の設計は、角形モールドに連結または組み合わせるために生じた必然的創作結果であるに過ぎず、何らの創作思想も加えられておらず、「純機能的特徴」であるため、設計創作の一部として見なすべきではないと主張した。
これに対し裁判所は、判決において次のように示した。
係争棒状プリン型には「重量の不均等と上下左右の反りの解消」および「端材の浪費削減」などの機能があるものの、それにより当該設計が純機能的であるとそのまま導き出されるべきではない。
裁判所は、棒状プリン型には棒状プリンを配列する数量や方式について、造形創作の変化を加える余地があり、「純機能的特徴」とは言えないと強調しており、それは言い換えると、求められた機能を満たしつつも、創作者に外観設計に選択余地があるときは、純機能的特徴ではないということである。

棒状プリン型事件の係争専利代表図
酒類ラベル事件は、設計専利無効審判の行政訴訟に端を発するものであり、専利権者は、次のように主張していた。
消費者に外観ラベルからその商品の内容物が「ウイスキー梅酒」であることをわからせるための、係争設計専利の酒類ラベル上の「梅酒」、「WHISKY」、「ういすきー」等の文字は、酒類商品の純機能的特徴であり、係争専利と証拠の新規性および創作性の比較対象とする必要はない。
しかし、裁判所はこの主張を採用せず、次のように主張した。
これらの文字には商品を表示する機能があるものの、それらの大きさや縦横比、配列方式に造形創作の変化を施すことができる。それは、「純機能的特徴」とは言えず、やはり係争専利の設計の範囲であり、新規性や創作性の比較対象となるものである。

酒類ラベル事件の係争専利代表図
上記2件を総合すると、裁判所は「設計に機能性があるとしても、当然ながら純機能的特徴であるとは限らない」という立場を明らかにしていることがわかる。
設計専利の純機能的特徴の判断に対しては、主として、「機能的な需要によりその他の外観の選択肢がないか」や、「造形、配列、配置において、設計の自由度が残されているか」という旨が考慮される。
モールド設計における配列方式も、パッケージデザインにおけるレイアウトの表現も、機能に影響を及ぼさない状況で、創作者に視覚的な創作の余地があれば、裁判所はこれらの特徴を「純機能的」と認定せず、設計専利の保護並びに比較審査の対象とする傾向がみられる。