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外国PCソフト購入時の使用料控除の税法実務―行政裁判所の判決を踏まえて

   グローバル化が進む今日の情報化社会において、企業はハードウェアの設備投資に力を注ぐ他、ソフトウェアの外注もよく行っている。この記事では、企業が外国のプログラムソフトを購入する際に、外国の営利企業に支払う代金の税法上の性質の認定方法と、最近下されたある最高行政裁判所の判決について検討したい。

   企業が外国のPCソフトを購入する際の税務処理に関し、現行の実務ではまず購入したPCソフトをその開発用途により「標準化ソフト」と「カスタマイズソフト」の2種類に分け、それぞれ異なる処理を行っている。この根拠については、2007年に財政部から発行された台財税字第09604520730号書簡及び「所得税法第8条規定中華民國來源所得認定原則(以下、“認定原則”という。)」における第10点第4項を参照されたい。

   いわゆる「標準化ソフト」とは、一般ユーザー向けに販売される既製品で、個々のユーザーのために作成や変更がなされていないものを指す。例えば、マイクロソフト社のOSワードプロセッシングパッケージソフト等がこれに当たる。通常、標準化ソフトはインターネットによるダウンロードでPCのハードウェアにインストールされたり、光ディスクに格納されたりするシュリンクラップソフト、パッケージソフト、若しくはその他の標準化ソフトの形で販売されている。そしてユーザーは、リメイクや変更または公開展示等をしてはならないとされている。

   標準化ソフトの販売は、経済上で見ると実質的に一般の有形商品の販売に近いことから、外国の営利企業がその標準化ソフトのため取得した代金は商品販売とみなしてもよく、その売上高は一般国際貿易によって認定されている。それに反して、カスタマイズソフトは、個々のユーザーの特定用途のために開発されたソフトウェアである。最近人気の人工知能プログラムを例に挙げると、もし企業が内部データベースを深層学習トレーニングデータとして使用するために開発されたプログラミング言語を外国から購入した場合、そのソフトはカスタマイズソフトに該当する。また、某企業資源計画(ERP)システムを需要に合わせて開発したカスタマイズソフトもこれに含まれる。

   このような非標準化のカスタマイズソフトを台湾企業の使用に供して得た対価は、無形資産の使用料となる。そして、所得税法第8条第6号及びその関連規定により、外国営利企業が台湾で得た所得に当たるものについては、購入した台湾企業が給付額に応じて20%の税金を源泉徴収することになっている。

   上記の処理方式は実務上で度々争議を引き起こしている。なぜなら、台湾の企業が節税を図るために、購入したPCソフトについてカスタマイズソフトではなく標準化ソフトであると主張したとして、それに対して税務当局が異なる判断をした場合、その企業は法に基づき源泉徴収していないとして、追徴課税や罰則が与えられることになるからである。

   近日、最高行政裁判所で下された109年度上字第1010号判決は、まさにこのような争議を扱うものであった。判決理由において、最高行政裁判所は現行の税法実務で用いられている標準化ソフトとカスタマイズソフトの区別の仕方に疑問を投げかけた。

   まず、最高行政裁判所の見解では、本件の事実に法律を適用する手順として、先に所得税法第8条第6号の使用料に関する規定により台湾における所得と認定できるかを検討すべきである。一方、税法実務上、標準化・カスタマイズソフトを区別する処理方式の基礎となる「認定原則」第10点第4項は、基本的にその母法である所得税法第8条第9号の内容を更に具体化したものである。ところが、その号は外国営利企業が台湾内で従事した本業の営業項目の営業行為(商品の販売と役務の提供を含む)で得た利益に関するものであり、これを本件判決の争議事実の判断基準にできるのか、そして同法第8条第6号ですでに存在している使用料に関する具体的な規定を無視してしまってもよいのかについて疑義が残るとした。言い換えると、最高行政裁判所は、この事件の原因事実におけるPCソフトの対価が使用料であるという法律上の立場を強調して、税務当局の決定を認めたように見えるが、標準化(又はカスタマイズ)ソフトの区別について、それ自体は容易に判断できるものでない上、調査時の違いにより異なる結論が出る可能性もあることから、本件の勝敗の鍵にすべきではないと指摘した。

   最高行政裁判所の本件争議における見解が、税法実務で標準化ソフトとカスタマイズソフトを区別する認定基準にどのような影響を与えるかは、今後の観察が待たれる。

   しかし、PCソフトを販売する外国営利企業にとっても、それを購入する台湾企業にとっても、この判決が下した判断基準は参考になることだろう。そして、取引の計画や手配において、適切な対応が求められ、可能な限り税務当局と予め十分な意思の疎通を図ることで、認定の違いによる追徴課税や罰則を避けるべきであろう。

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