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ニュースレター

設計専利の実務の進展

    台湾における“設計専利の優先権の認定”に関する実務が、より一層国際的な実務に近づいた。

    台湾はパリ条約の締約国ではないものの、WTOの加盟国であるため、専利法の規定により国際優先権を主張することができる。しかし、台湾特許庁は長きにわたり意匠の単一性について厳格な要求を続けており、一つの設計出願について、一つの実施形態しか請求することができない。この為、優先権を主張できる基本条件である「同一」設計についても、認定レベルが非常に高いものとなっている。この考え方により、台湾特許庁は設計専利について複数の優先権や部分優先権の主張を認めていない。

    これまで、台湾特許庁が優先権認定において採用していた実務手法は、新規出願に対する優先権主張が手続上で認められていたとしても、審査段階において、審査官が登録を受けようとする設計と優先権基礎出願に開示の設計について比較し、主観的に相違があると認めた場合は、「優先権主張を認めない」と出願人に通知する形となっていた。この実務において、出願人は通常適宜な応答をすることができず、設計が登録を受けて公告された際に直接「優先権主張なし」と掲載されることになり、後日これによる争議が起こらないとも限らない状況であった。

    2019年8月1日から、「設計専利の優先権の認定」に関し、米国や日本といった他国の例を参考にして、先願を検索する前に優先権を認めるか否かについて実質的な判断を下さないこととなった。先願検索で発見した出願の出願日や関連資料の公開日が優先日から後願の出願日までの間にあった場合に限り、当該優先権証明書について調べて優先権主張を認めるか否かを判断することになり、もしそのような文献が発見されなければ、原則的には出願人が主張した全ての優先権が専利公報上に掲載されることになる。台湾特許庁が新たな認定方式を公布した際に、「この度の変更は設計専利について複数の優先権や部分優先権を認めるものではない」と強調していたものの、このような新しい実務手法は、出願人に今後必要時に正当な争議を行う余地を与えるものと言える。

    上述の実務の変更の他、本年(2019年)より、台湾の設計専利権の存続期間が元々の出願日起算12年から15年に延長されている。台湾はハーグ協定の締約国ではないが、台湾特許庁は常に設計専利を国際的実務の時勢に乗せようと考えている。台湾設計専利の単一性の要件に関する実務についても、将来的により緩やかな基準にして、台湾の設計専利制度を更に知的財産の結晶の保護における需要に合致させ、国際化への道に大きな一歩を踏みいれて欲しい。

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