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専利の取り消しが確定後の民事裁判の判決に与える影響


 台湾では、2008年7月に知的財産裁判所が設立されている。知的財産裁判所は、智慧財産審理法の規定により、専利侵害訴訟において専利の有効性を自ら判断することができる。そして、専利法の規定では、何人も専利の有効性について無効審判を請求することができる。

 しかし、専利の有効性が民事・行政訴訟の結果と食い違うとき、特に民事訴訟で専利が有効であるとされ、且つ権利侵害が認められる判決が下された後に、行政訴訟で専利が無効とされて取消が確定となった場合、どのように処理すべきか、実務において重視され続けている。 

 この件について、近頃民事侵害訴訟関連の再審案件において、知的財産裁判所と最高裁判所はそれぞれ異なる見解を示した。
 

 この案件で、裁判所は権利侵害と専利の有効性を認め、権利侵害であるとする判決を下し、それが確定となった。その後専利の無効審判が請求され、そして無効が確定した。被告は知的財産裁判所に再審を請求し、その後最高裁判所に上訴した。
 

 問題の争点となったのは、民事訴訟法第496条第1項第11号の、「“判決の基礎となる民事、刑事、行政訴訟判決、及びその他の裁判又は行政処分が、その後に確定した裁判又は行政処分で変更されたとき”、終局後の判決に不服を申し立てることができる」という規定である。
 

 知的財産裁判所は、2014年9月の判決において、有効性の問題は事実審で認定済みで、事後に該専利が行政上で取り消されたとしても、上記法文の適用はなされず、提訴することができないと認めた。
 

 本件が最高裁判所に上訴された後、最高裁判所は2015年3月に、知的財産裁判所の判決を取り消す判決を下した。そして、上記の「判決の基礎となる民事、刑事、行政訴訟判決、及びその他の裁判又は行政処分が、その後に確定した裁判又は行政処分で変更されたとき」の提訴理由について、次のように示した。
 

 確定した判決は、行政処分を判決の基礎とするものであり、該行政処分がその後の行政処分で変更され、その結果が元の判決の基礎を揺るがしている。そして、知的財産局から専利を与えられた行政処分が有効であることで、専利権者が元々その専利権に基づいて訴訟に勝訴し、判決が確定したのであり、その後に専利権の取消が確定すれば、専利権の効力も初めから存在しないものとなる。このことから、判決の基礎である行政処分が変更されたと認められる。
 

 上記の最高裁判所の見解から、たとえ訴訟段階で知的財産裁判所が有効性の問題について自ら有効であると認定したとしても、最終的な無効審判請求にて確定した結果で専利無効と認められると、やはり後者が基準となり、元々権利侵害及び賠償すべきと認められていた権利侵害者は、これに基づき再審を請求できることがわかる。

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