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ニュースレター

専利無効審判におけるヒアリング制度の現況

    台湾知的財産局(以下、知財局)は、専利無効審判案件の対審制を推進するため、行政手続法に基づき2018年3月30日に「専利無効審判におけるヒアリングガイドライン(中国語:「專利舉發案件聽證作業方案」)」(以下、「ヒアリングガイドライン」)を公表した。その主な特徴としては、ヒアリングを公開して行うこと、無効審判の審理時間を短縮できること、訴願を経ずに直接裁判所に行政救済を求めることができることが挙げられる。

    「ヒアリングガイドライン」によると、ヒアリングは、当事者からの請求後に相手方と知財局の同意を経て実施する場合と、知財局が必要に応じて職権により実施する場合がある。「ヒアリングガイドライン」を推進するため、知財局は本年7月末から10月末までに、「ヒアリングガイドライン」に基づき専利無効審判におけるヒアリングを職権により11件実施した。知財局の発表によると、職権によりヒアリングが実施された無効審判請求案件には、下記のようなものがある。
(1)複数回無効審判請求がなされた案件、又は民事訴訟係属中である案件。
(2)上級審で取り消されて差し戻された案件。
(3)民間の生活や産業技術の発展に重大な影響を及ぼす案件。
(4)法解釈に係わる案件。
(5)書面審査後に心証を形成できなかった案件。

    選ばれた11件のヒアリング案件の議題を見ると、その内の3件はインターネット上の証拠に関するもので、2件は証拠間の関連性の調査に関するもので、2件は証拠写真又は証拠図の解読に関するものであり、知財局がヒアリングを証拠物の調査手段として用いている傾向にあることが分かる。

    その内2件のヒアリングに参加した弊所の経験では、この制度はインターネット等のマルチメディア・実物・証人といった特許文献ではないものを証拠として主張する場合や、特許文献ではない証拠間の関連有無、及び特許文献を組み合わせる動機の有無を説明する場合に役立つことが分かった。

    「ヒアリングガイドライン」の試みは、知財局が無効審判案件の対審制を推し進めるファーストステップであると言えるものの、法的根拠が未整備の状況である。このため、知財局は来年以降に引き続き実施をするかどうか、今年末に検討する予定である。とは言え、知財局はおそらく今後も無効審判案件の対審制推進を継続させていくものと予見できることから、将来的に専利法の改正や無効審判案件の実務の調整が行われる可能性も高く、引き続き動向を注視していく必要がある。

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